中国新幹線

Chinese rescuers work around the wreckage of train cars in Wenzhou in east China's Zhejiang province, Sunday, July 24, 2011. A bullet train crashed into another high-speed train, killing dozens of people and once again raising safety concerns about the country's fast-expanding rail network. (AP Photo/Color China Photo) CHINA OUT

▲中国新幹線の衝突脱線転落事故(2011年)

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 市場メカニズムが働く自由主義競争経済では、不効率な企業は赤字に転落し、自然淘汰されて市場から消えます。

 市場メカニズムが働かない共産主義経済では、不効率な企業が不効率なままで、無駄を垂れ流し続けます。

 それでソビエト連邦が崩壊した訳ですが、中国共産党は、また同じ事を再現するつもりなのでしょうか? (;´Д`)

 

日本の新幹線技術を丸パクリして開発された中国新幹線だが、その中国全土への延長工事で、今年はなんと13兆円を投入するという。

日本の公共投資全額の二倍もの巨費が、中国新幹線だけに投じられる。

2006年の北京―天津開業以来、わずか13年間で営業距離は25000キロを越え、まだ果てしなく中国新幹線を張り巡らせるつもりのようだ。

ちなみに日本は半世紀をかけて、やっと3000キロ

だがJR東海もJR東日本も、健全な黒字経営である。

中国新幹線は、毎年の収入が9兆円強で、ここから維持費、保全費、人件費、電力など必要経費を差し引くと、明確に赤字構造が読み取れる。

すでに累積赤字が50兆円とも、60兆円とも言われる中国新幹線。

なぜ、こんな赤字体質をさらに肥大化させるような愚劣なプロジェクトを、中国共産党が続けているのか?

第一は景気浮揚のため、プロジェクト継続という至上命令がある。

工事を担う産業構造はピラミッド型であり、全額出資子会社はインフラ建設だけでも十数社がある。

中鉄一局(陝西省西安市)、中鉄二局(四川省成都市)、中鉄三局(山西省太原市)、中鉄四局(安徽省合肥市)、中鉄五局(貴州省貴陽市)、中鉄六局(北京市)、中鉄七局(河南省鄭州市)、中鉄十局(山東省済南市)にくわえて中鉄大橋局(湖北省武漢市)、中鉄電気化局集団(北京市)、中鉄建工集団(北京市)、中鉄隧道集団(河南省洛陽市)、そして中鉄国際集団(北京市)という構成になる。

これらの国有企業に従事する労働者から設計技師、エンジニア、電気工事、運搬など、発電事業とならんで中国経済の中枢の位置を占める。

第二に海外の中国新幹線受注は失敗続きで、海外が駄目なら内需で凌ぐしかない。

ベネズエラでは正式に中止、マレーシアは20%で中断、ラオスは国境付近のみ。

インドネシアは用地買収が出来ず着工にも至らず、タイは青写真のママ、ベトナムはそっぽを向き。

第三に余剰生産と失業対策である。

中国の鉄道は、もともと軍の利権であり、守旧派が堅持する部局でもあり、鉄道建設、下請け系列と傍系、さらには付随する研究所や大学、高専など運転手予備軍を育ててきた。

レール、電力設備、砂利、セメント、ジャッキそのほか、あらゆる産業の裾野が拡がる産業でもあり、プロジェクトをやめると大量の失業がでるからだ。

それにしても赤字を肥大化させる一方の中国新幹線を継続しなければならないという発狂的矛盾を、中国共産党が支配する全体主義独裁国家では、誰も咎めないのである。

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